原田タケル ウェブサイト
藤沢市議&NPO法人共同代表
二刀流で
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コロナ対応/保健所、市民病院からの報告
【市民病院からの報告 】
7/29災害対策特別委員会での報告と質疑のうち市民病院関連について。
ここで衝撃的なのは、市民病院の10億円以上に上るマイナス経常である。
湘南東部二次保健医療圏唯一の第二種感染症指定医療機関として、ダイヤモンド・プリンセス号の患者はじめ、当日までに50人の患者を受け入れてきた結果である。
今のところ、10億円の経常赤字に対する国の補償は2億程度。
全国的にも報じられているように、医療機関での経営問題は深刻である。
国が、見合った補償をしないで、この後すぐに第2波など感染者の急拡大があれば、どこも立ち行かない事態になる事は明らかである。
市民病院は、ダイヤモンド・プリンセス号の患者受け入れに始まり、2月28日~5月11日の間、地域の医療機関に対して、救急患者を含む紹介患者の受け入れを制限。
その結果による経営状況は以下の通り。
経常収支額 1日平均入院患者数(病床利用率)
2月 ▲167,594千円 463人(86.3%)
3月 ▲212,541千円 424人(79.1%)
4月 ▲172,010千円 394人(73.5%)
5月 ▲253,495千円 343人(64.0%)
6月 ▲241,577千円 370人(69.0%)
合計▲1,047,217千円(A)
【参考】H30年度入院患者数 477人(88.9%)
外来患者数
1316人
1195人
915人
993人
1087人
1378人
上記の赤字に充てられる国からの新型コロナウィルス感染症緊急包括支援交付金見込み額
令和元年分 空床確保に要した費用(決定)6,709千円
令和2年度 同(国2次補正へ申請中)224,000千円
合計 230,709千円(B)
(A)-(B)▲816,508千円
【保健所からの報告 】
7/29、災害対策特別委員会で、コロナ対応をしてきた保健所と市民病院に関する報告と質疑が行われた。
最初に栗原委員から、市外の知人が感染したことで子どもたちへのイジメがありマンションを引っ越す事態となったケースが紹介され、感染者へのアフターフォローの必要性について問う質疑がなされた。
こうした二重の被害者を藤沢市では出さないようにしたいとの共通意識の下で概ね建設的に質疑が進んだのは良かった。
これから感染者は当然に増えるが、決して感染者の責任が問われる話ではない。
呆れるばかりの無責任な政府の下で、だからこそ、分断されないように「正しく恐れる」のに必要な情報を市民で共有する必要がある。
私は、市のホームページを改修して、神奈川県などと同様に陽性率の日別推移を掲載することを求めたのだが、県のデータには残念ながら、医療機関が保険適用で行った民間検査機関での結果については含まれていない。
これを加える手間はあるのだが、民間への委託が増加していることから、藤沢市ではそこも含めてデータ化することを確認。(間もなくアップされる予定です)
偽陽性、偽陰性なども含まれるPCR検査の精度、感度は向上してきて70~80%ほどと捉えているとの答弁。
確かに、検査数を増やせるに越したことはないのだが、市町村レベルでは緊急性の高い高齢者施設などの介護従事者などを対象に希望者への検査体制拡大を要望。
合わせて、データとしては重症者など症状別罹患者の日ごとの推移に注目したいのだが、これは藤沢市の分母では傾向も見にくいので、神奈川県に、表示を求めたいところ。
新型コロナウイルスから回復後の後遺症の実態調査については、厚労省が実施を発表したので、これは今後の動向をチェックするしかない。
経済を回していくことは良いとしても、バランスの取れた感染拡大防止策に向けた状況の把握と重症者を出さないための体制準備は怠ってはならない。
感染者数は増えること。その感染者が非難される事が無いように、市長からの適宜、メッセージを発する必要も訴えた。
※当初『37.5度が4日間』と言われて問題となったが、現在は「微熱であっても医師の総合的判断で柔軟に検査に繋げている」「決めれば2~3日で検査できる状況」との答弁でしたが、ここに相違があるようでしたらお知らせください。
(グラフは県ホームページより)
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